~孵化~

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「なに!17で勝負か!」 哲は、燈椰の元からボールが離れたことに気付くと葵目掛けてプレスにいく。 「甘いっての!」 燈椰は、ボソッと言う。 次の瞬間葵は、地面を掘るようにしてボールに綺麗なバックスピンを掛けてチップキックする。 そのボールの行方は、勿論中盤の底と最終ラインとの間のスペース。 そこには、するするっと廉が引いてきている。 「やられた!」 玉山も、慌ててチェックにいく。 廉はボールがくるより早く落下点に到着する。その瞬間、一気に思考を働かせる。 「止めても背を向けたまじゃ意味がない。リズムがおかしくなる。このあとの連動を誘発させるのが最優先。」 廉の中で思考が整理される。 一体どこに行き着いたのか・・・。
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