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イエローカードを出された後もイラつくあまり地面を蹴り怒りを露にする。
「何やってんだ！情けない･･･パスもまともに出せやしない」
葵は思い詰めていた。リズムが出ない責任は自分だと思っているから。
そして葵の顔がどんどん下がっていく。まるで昔のように･･･。
「葵がヤバイって誰も気付かないの？完全に昔みたいになっちゃうよ」
昔から葵のことを知る由菜には手に取るようにわかるのだ。今どんな心境に葵がいるのか。
しかし、プレーは直ぐ様リスタートされる。声を掛ける暇などない。
長瀬の蹴ったボールは冬樹の足元に収まると夏目がボールを貰いに動き始める。
久し振りに城西高校が攻め始めるのだ。
葵はまだ下を向いたまま戦況を見れていない。よって司令塔がルーズを拾う確率は限りなく0となる。
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