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その後、葵達は直ぐに溶け込むことに成功する。
それは、先輩から聞かされていたりして1年全員が知っていたからだ。
合宿が過酷だと言うこと。
そして何より、チームで絶対的な信頼を置くキャプテンの白鳥でさえも合宿上がりと聞くと、尚更サボっていないことが分かるからだ。
なので溶け込むに時間は掛からなかった。どこかで一目置かれるような存在へとなっていた。
そんな時、監督の口から遂にあのことを直接聞く機会がやってくる。
監督である、小木は噂になっていた紅白戦の内容を話す。
「今回の、ルーキーは全体的に質が高い。即戦力になる逸材も多々いる。と言うことで2・3年のレギュラー対1年でやろうと思う。」
前代未聞の話だった。
総勢70名程度いるサッカー部でこんな話になるとは誰も思っていなかった。
とは言えこの紅白戦で結果を残せないのであれば、実質クビを宣言されるようなものだ。
三年は10人
二年は10人
一年は50人
この紅白戦で一年はふるい落とされる。
実質20人残るか残らないかぐらいまで一気に。
もはや全員が敵なのである。
サバイバルレースが今まさに始まろうとしている。
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