1051人が本棚に入れています
本棚に追加
内海は、ここで馬宮を使わず白鳥へボールを預ける。
白石には湊が居ないにしても、しっかり戒がチェックに向かう。
「俺ばっか見てると大事なとこ見落とすよ?」
白鳥は、常に右サイドの攻撃を匂わせたのはこのことである。
やはり、人間とは習性があるのだ。
右に片寄った攻撃をしていれば自然と注意は右に行く。
よって左に注意は行っていない。
白鳥は、すかさず無人の左スペースへ蹴り混む。
DFのバランスが一気に崩される。
今まで、保っていた最終ラインが崩される。
左サイドバックの設楽が快速を飛ばし上がってくる。
向かうは光輝だが勢いで圧倒されて抜かれはしないものの横を付いてブロックするのがやっとだ。
そこに、切り込みもせずに意表をつくアーリークロスがあがる。
センターバックがなんとかトップを抑えれる状況。悪く言えばいつ振り切られるかも分からない状況。
「じゃぁ……これで終了だな」
亮平は端からシュートを捨てたゴールを背に向けた体制でボールをとりにいく。
「ヤバい!!」
廉の予想は当たる。
この形は……
廉だけが分かる。
これは練習でいくらもやったからだ。
この一連の動作は………
最初のコメントを投稿しよう!