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「チッ…完全にコース消されてやがった」
設楽は、周りとは裏腹に悔しがっていた。
あの一瞬、白鳥から来たボールを一度は止めた。
それは間違いない。
そして内海は、それを跨ぐ。
その時点で廉達は蹴ったと錯覚に陥る。
しかし設楽はその後もう一度触り壁を完全にずらしてフリーの状態で狙ったのだ。
しかし、そこに葵達が立っていた。
分かっていたと言うように立っていた。
それを見て交わそうと回転をかけた結果が先程のシュートになったのだった。
「あのタイミングで飛んでこないと左利きしかいないからね」
葵と戒と湊が順にハイタッチする。
「葵・湊・戒・廉・設楽・亮平上がれ!!」
その声は、丹波のものだった。
「お前等は合格じゃ!!上がれ!!」
この紅白戦は、レギュラーを決めるための試合だったが、後半で入れ替えと言う話だっただけに残念だった。
「まぁいいか合格だしな」
素直に全員が引き下がる。その時、廉の交代で入ったのが大倉だった。
「大丈夫、陽介なら少々の粗いポストプレーでも速さでカバーしてくれるから、頑張ってみなよ」
っと葵は軽くアドバイスを入れる。
大倉は、軽く頷くと集中して試合に臨むのだった。
「シャワー浴びて戻ってこい。今日はもぉ終了じゃわい」
6人は、指示通りシャワーを浴びにいくのだった。
レギュラー枠まで残り16人。
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