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「僕は、最低な人間なの。探さないでよ。…見つけないでよ!」
ジュンスは身を取り乱して、俺の胸に顔を埋め、
「なんでよっ!…なんで…っ…なんでなの。」
そう言いながら、胸をパコパコと叩いてくる。
ヒョン達やチャンミンを思い出したならいいじゃないか。嬉しいことじゃないか。
なんで…
「なんで泣くんだよっ…!」
たった何日か前までは、幸せだったのに。
幸せすぎて、怖いくらいだったのに…。
どうして、神様はこんなにも不公平なんだろう。
あのジュンスの笑顔は何処へいった?
なんで泣くんだよ…。
俺が聞きたいよ。なんで、泣いてんだよ、オレ。泣かないって…絶対に泣かないって決めたのに。
「ユチョン…ごめんね。本当に…ごめんなさい。」
ジュンスが謝る。
謝ることなんて、なにもしてないのに。
「ジュンス、家に入ろう。」
俺は深呼吸をしてそう言う。
ジュンスは返事はしなかったが、後ろから小さくなってついてきていた。
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