第四章

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無理矢理こたつに座らせて、理由を聞く。 「なんで病院を抜け出した?」 ジュンスは俯いたままで、顔をあげようとしない。 「なんで病院を抜け出したんだ?…ちゃんと言って?」 すると、 「怖かった。」 たった一言。 たった一言だったけど、俺はその気持ち、少し分かる気がした。 「ヒョンが倒れて怖かった。僕の記憶の中からヒョン達が消えていることが怖かった…。この気持ちは、いくら頑張って伝えようとしても伝わらないと思う。」 俺は一番身近でジュンスを見てたはずなのに… 俺は何を見てた? 自分でも分からない。 いつも、ジュンスの記憶の中から自分が消えていくことに怯えていた。 いつか、ジュンスが消えてしまいそうで怖かった。 もう、前みたいには戻れないんだろうって…悲しかった。 ……泣きたかった。 「…っ…」 ジュンス、ごめん。 俺、泣かないって決めたけど…無理みたい。 もう、狂いそう。 自分の泣く姿が醜いってことぐらい分かってる。 でも、涙以外でどうやって吐き出せばいい? この苦しさや、この歯痒さをどう吐き出せばいい? 「……ごめんっ…」 「ユチョン、なんで泣くの?」 今の俺に優しさは効かない。 「ジュンスっ…」 泣き顔を見られたくないのか、ジュンスの温もりが欲しかったのか分からない。 俺は、ジュンスを抱きしめた。 これでもかってくらい、キツく、抱きしめた。 _
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