第四章

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「……治まった?」 泣きすぎて目が真っ赤になった。ジュンスは泣かずに俺の背中を優しく撫でてくれていた。 また、やってしまった。 ジュンスの方が辛いのに、俺が慰めてもらってた。 嗚呼、バカだ。俺はバカだ。 「ごめんな、大丈夫。」 「そっか、よかった。」 ふと思った。 俺がこんなんだから、ジュンスは一人で溜め込んで、一人で解決しようとするんじゃないかって。 だったら俺は、最低だ。 だって、ジュンスを守るのが俺の役目で…俺の人生だから。 「ジュンス、本当にこんな俺でいいのか…?」 軽はずみだった。 こんなたったの一言で、ジュンスを泣かせるなんて考えなかった。ただ、そう考えてしまった。 _
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