エコライフ

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進化論の一つに、用不用説というものがある。 キリンの首が長い理由のように、地球自体にもそういうことが起こりうるのではないか。 つまり、地球が生きていく為の進化だ。 というわけで、これ以上人間が地球を汚す前に、人間の欲しいものを全て生み出した。 と言うのである。 最初は沢山の反論があったこの意見も、いつの間にか定着した。 考える意義を無くしたのかもしれない。 しかし事実、人間が新しい発明を企てると、その結果とでもいうような生物なり物体が発見されていた。 いまでは、やどかりに乗って宇宙に行けた。 ある日、そのやどかりを巡って国と国との争いが起きた。 実に地球の進化が起こってから久し振りの出来事だ。 より大きいやどかりを欲するあまり、戦争をしかけ、新たな兵器を作ろうと秘密裏に研究が進められた。 所変わってのどかな公園。 その地下で狂喜渦巻く研究が行われるとも知らずに、子供達がキャッキャッと走り回っていた。 ふいに一人の子供が綺麗な石を見つけて、手に持った。 紫に輝く綺麗な石。 子供はそのキラキラを見る為に、遠くに投げた。
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