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病院で私は
あの日起こったこと全てを、
直人と付き合っていたことでさえ忘れてしまってた
けど
1日、また1日と日が経つにつれ
記憶は戻っていった
そう、
あの 最悪の日の記憶も……
2回 失恋した気分だった。
けど直人のことがどうしても
気になった。
「あの、なお──…
私と一緒にいた、人は…」
そう看護師さんに尋ねた
ずっと笑っていたその顔が
一瞬にして固まった。
「直人にっ
何かあったんですか!?」
思わず声が大きくなる
看護師さんは気まずそうに
「彼は、
記憶を無くしています
それも、かなり重度で……」
私は看護師さんの話の途中で
走り出した。
怪我人だということすら忘れて。
「ハァ…ハァ…ここ……だ」
たどり着いた直人の病室。
ドアが開いてる
「なお「直人っ」
私の声より少し大きな声で
直人に駆け寄る女の人。
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