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「えっ、春代さんですか」
「間違いありません」
「でも…どうして春代さんなんですか」
「このメモを見ればわかりますよ、この《あなた》と書くのは、よほどの間柄ではないでしょうか。普通脅迫する場合、あなたよりおまえと表現をするのが妥当かと思いますが…」
「あっ。言われてみれば確かにそうですね。でもどうして春代さんが…」
「それは私にはわかりませんが、ここに真実はひとつしかありません」
「では八嶋さんは…」
「わかりませんが、おそらく社長が殺された直後に部屋を訪ねたのではないでしょうか」
「なるほど」
と彼女は呟き席を立った。
「警察に連絡をします」
結局、このメモと玲さんが警察に(私が推理したまま)説明したのが決め手となり三上春代は逮捕された。
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