存在価値

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「幸彦、食事は食べるか?」 「じゃあ、作ってもらおうかな。」 出来る事は幸彦も自分でやっているが、調理やアイロンなど、危険な事はヒカルがやっている。 時々、近所の人の手伝いもしているようだ。 「幸彦、出来た。」 「ありがとう、いただきます。」 「よし、いただけ。」 ヒカルの言葉遣いは、違和感を感じさせる。 堅苦しい言葉遣いが嫌で、幸彦が敬語等を使わせないよう設定したはずなのだが、設定が甘かったのか、技術が足りなかったのか、言葉の選び方が少し変なのだ。 「ごちそうさま。美味しかったよ。」 「美味しかったか。しかし、ご馳走ではなかったぞ。」 言語機能そのものにも、少し支障があるようだ。
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