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純哉は、毎日弱音をはかずリハビリをした。
朝早くから、適度に。
純哉「先生、退院したら僕はどうなるの?」
いってはいなかったが、彼は今たったの12歳なのだ。
部屋を借りることもできなければ、収入源もないのだ。
先生「そうか…。
そうだな…。
純哉くんは将来何になりたい?」
純哉「僕はね、まず助けてくれた近所の方にお礼を言いたいな。
それから、人に助けてもらったから人を助けたい。」
「介助…か?」
「うん。」
絶対に曲げないと言わんばかりに力強い返事だった。
「よし!
近所の方にお礼を言いに行くか?」
「今から?」
「ダメか?」
「ううん。行く!」
早くお礼をしたいのと、緊張してきたことが、少し反応を送らせた。
そして、近所の家についた。
先生「少し、緊張するか?」
純哉「…うん。
……行こう。」
やはり、緊張するのか、また返事が遅れた。
息を整えて、気をしめた。
近所の家は、建てたばかりの家で、近所の方は、新婚夫婦の内田さんだ。
純哉が家庭内暴力で、怒鳴りつけられてた時、同時に物の壊れる音が不気味に思い、通報してくれたのだ。
ピンポーン。
内田[はい。
すみません。どちら様でしょうか?]
インターフォンからの対応だった。
先生「あ、僕は市民病院の、町田と申します。」
ガチャ
内田「はあ…。
どうしましたか?」
先生「あなた様に助けていただいた純哉くんが、意識を戻しました。」
内田「あら…まあ。
良かったわ~。」
心底ホッとしたように、にこやかな顔になった。
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