社交辞令

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『件名:初メール!! 本文:おばあちゃんちに来てます。 タマが出迎えてくれました~!』 タマの写メを貼付けて、あたしはたったそれだけのメールを送る。 返信がなくても傷付かないから。 『タマかわいいじゃん! 俺猫好き。タマは三毛だから…メスだろ?』 小宮くんのスピーディーな返信に、タマは驚いて飛びのき座り直す。 あたしはそれを笑い、メールの画面に見入った。 これって、返信すべきメールだよね? 『なんで三毛猫がメスってわかるの?』 『三毛猫のオスが珍しいから。たぶんメスだろうなっくらいだよ。あんまりそこ、食いつかないでね。』 『わかった』 『あのさ、ばあちゃんちって遠い? 天気どう?』 不思議なことに、一度返事がきたらスラスラと続いた。 小宮くんのメールに返信しようと見上げた空は、いつの間にか太陽が真ん丸の顔を出している。 『今、晴れたよ』 あたしの心みたいに、夏らしい日差しがヒマワリを照らしていた。
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