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…ですが不思議と恐怖心は消えていました。
そして、ふと頭に言葉が過ぎりました…
あの時、白い男は私に『ありがとう』そう言ったのだと…
白い男…
曾祖父は亡くなった後、ずっと母を見守ってくれていたのでしょうか…
『…ありがとう』
その言葉の真意は私には解りません。
墓を掃除した事に対する礼なのでしょうか?
ですが、私には、かつて両親が離婚する際に父と母…どちらと一緒に暮らすかを選ぶ局面があり、私は母を選びました。
その選択を後悔した事はありません。
しかし曾祖父は、あの時の私の選択に対して、ありがとう…そう言ったのかもしれない。
…そう思うと何故か少し胸が熱くました。
『これからも母を見守っていて下さい』
そんな思いを胸に日々、過ごした19歳の夏でした。
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