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やる気ゼロの妹を連れ、引き続き森を歩いていると――どこぞの農村が見えてきた。
歩き疲れてきたところだから、この村で休憩することにするか。
ところが。
出迎えてくれた村民が、まるで鏡を見ているような気分になるほど自分とそっくりなのだ!
思わずビックリ、
「うひゃー三年寿命が縮むわー」
……何はともあれ、宿屋はどちら……って、あれれ? 何故か大変な騒ぎになっているんですけど?
出迎えの村民とうちがあまりにも瓜二つなせいか、他の村人達はパニックに陥ってしまったようだ。
「こりゃ悪魔の仕業だべ!」
「どっちかが敵の罠に決まってるべ!」
「おめ、魔物が化けた偽者だべ!!」
とんでもない言い掛かりだな、こりゃ。
「うちなーマキコ女王の命令で旅をしている羽月猫と申しま」
誰も聞いちゃいねー……それどころか、やれ処刑だの吊し首だの、とっても物騒な話になってきている。
村人達はうちらのことを全く信じていないようだ。あれよあれよという間に、処刑台が組み立てられていく。
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