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「なぁ、さっきからなんでエレンはニーナにそんな言葉遣いで話してるんだ?」
ファルスは二人の会話を聞いて言った。
「貴方達…もしかしてニーナ様がどういうお方か知らないの?」
エレンは呆れたと言わんばかりに盛大にため息をついた。
「全く知らねぇ…」
「じゃあ教えてあげるわ。こちらにおられる方はバレン王国の姫君、ニーナ・バレンタイン様よ!!」
―――沈黙。
アランとファルスはニーナを見るとニーナは笑顔で頷いた。
「「はあああああ!?」」
二人は同時に声を上げた。
「なんで一国の姫君がこんな所にいるんだよ!?」
ファルスは動揺を隠しきれないまま言った。
「私達、ちょっと訳ありで旅をしているんです。最北の地、シルヴァラントを目指して」
ニーナは何のためらいもなく言った。
「シルヴァラントって…魔王の拠点だぞ…!?それを分かって言ってるのか!?」
アランは声を荒げて言った。
「ええ、私達はその魔王を倒す為に旅をしているの」
エレンの言葉にアランとファルスは唖然とした。
「ダイアウルフの群れにやられそうだったお前らがな…」
アランは冷めた目でエレンとニーナを見て言った。
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