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渚の町マーメイド。
海がすぐ近くにあり、漁業なども盛んである。
田舎だが、この町の市場は城下町に引けをとらないほど賑やかだ。
「そういえばアランは何属性の魔法を使えるんだ?お前が魔法使ったところ見たことないんだよなー」
「…闇だ」
魔法には様々な属性がある。
火、水、風、雷、氷、闇、光の七属性だ。
そして、難易度もある。
初級、中級、上級、最上級、究極、超魔法の六段階だ。
生まれつき一人に一つの属性が宿され、一人の人間が二つや三つの属性を持つことはできない。
闇や光の属性を持つ者は非常に少なく、周囲から偏見されることも稀にある。
「闇!?すっげーな!!俺は雷なんだけど雷属性を持ってる奴なんて腐る程いるからなぁー」
しかしファルスは偏見するどころか、むしろ尊敬するような口振りだった。
言葉には出さないが、アランにはそれが嬉しく感じていた。
「あーあ、アランもこの町から出てくのか……俺もお前に着いていこうかな」
「遊びに行くわけじゃない。それとも俺の手伝いがしたいか?」
前にアランの過去を聞いたファルスはその言葉を聞いて苦笑した。
「それに、この町はお前の故郷だろ。下らない理由で離れる必要は無い」
「…ちぇ、お前にもっと剣を教わりたいのになー」
そんな会話をしながらアラン達は馬車屋へと向かっていった。
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