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さくらと別れた愛美は家に帰り、母に挨拶をして夕食の支度を始めた。
「今日はシーフードミックスとレタスのチャーハンよ。」
母はそう言いながらレタスを刻み始めた。愛美は冷凍庫からシーフードミックスを出して凍ったまま油をひいたフライパンで炒め始める。
「…今日はどうだった?」
母は娘の出来事を知りたがっていた。
「…楽しかった。」愛美はぽつりぽつりと話し始めた。
「なかなかいいのが見つからなかったから最後に15000円の人形を二人で買ってきたよ。」
これにはさすがに母も面食らったが咎めはしなかった。
「面白い買い物だったわね…そんなに気に入ったの?」
「さくらにあまり心配かけられないから行き当たりばったりで買った。」
もともと無駄遣いのない子だからたまにはいいかと思うか何かしらの変化かは母にもわからない。
ただ投げやりな一面もあるので、常に気にかけていないといけない子なのだけど。
「後でその人形を母さんにも見せてよ。」
母はそう言い、娘も頷いた。
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