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―高校二年の春
この俺、佐久間 翔(さくましょう)は親の都合で学校を転校することになった。
せっかく仲の良くなった友達と別れるのは残念だと思ったりしたが、親の都合ならば仕方がない。
新しい学校は神月男子学園(しんげつだんしがくえん)というらしい、その名の通り男子校だ、しかも寮制。
むさくるしい男の園というべきか…。
その学校に居る限りは彼女なんてできそうにないな。
…べ、別に期待とかしてたわけじゃねぇからな!
とりあえず、まずは友達作らないとな。
そんなたわいもないことを考えながら、重い荷物を背負って新しい生活の場へと足を向ける。
しかし、この時はまだ自分がとんでもなく大変な目にあうことなどは少しも予想していなかった。
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