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モーセ五書42)神以外の尊崇拒否と偶像崇拝を排除。国家権力なし、王権も絶対視していない。平等人権意識(創世記の理念、人は神に似せて作られた。モーセの非神格化と、外国文化の拒否)。3)弱者への配慮。貧弱だから、神の選び。など寄留者保護の福祉的な面。4)他民族敵視と儀礼的遮断の強化、民族浄化主義、聖絶(皆殺し)の掟と二重基準倫理。5)判り易く、守り易い。決められたことだけ、守ればよい、徹底的な因果応報的律法主義と人間性楽観主義。 モーセについてエジプトの奴隷であったイスラエル民族を救出し、シナイ契約を、神と行い、12部族を結集する律法を公布した、旧約最大の教祖。その教えがモーセ5書とも言える。メシヤの原型、預言者。イエスの予表。神と語る。民を忍耐強く指導する。民の犠牲となる(カナンを見ることが出来ない)これほどの人を、神の子と呼んでいない。また、墓もない。ここに偶像拒否のイスラエルの民の固い決意を見る。絶対視せず、相対化している。 J.E.D.P.資料 モーセ五書の古典的四資料仮説によれば、五書はJ(ヤハウェ資料)、E(エロヒム資料)、D(申命記資料)、P(祭司資料)の四資料(層)から構成されています。ヤハウィスト伝承――J資料モーセ五書の編集の際に使用されたと想定されている仮説上の資料文書の一つ。記事の冒頭に、ヤハウェという神名を一貫して使用していることから、このように名付けられている。ヤハウィストは、創世記では、用語や文体、生き生きとした物語技法や神学的特徴などの点で、他の資料とは明確な違いが見られるので、容易に抽出することが出来る。一般に、南ユダで筆を起こされたものと想定されているこの資料は、ソロモン王国時代の初期に執筆されたとみなすことが出来る。その理由は、同じ時代に活動していたダビテの家族物語(ダビテ台頭史)の作者と文体がある程度類似していること、またソロモンの死後の王国分裂を知らないようであること、更にダビテ大王国に併合された全ての諸国民とその祖先物語に言及し、彼らが全てヤハウェの支配下にあることを示そうとしていることなどである。ヤハウィストは、王国の成立を機会に、伝承資料を収集し、位置づけ、構成を行ったが、それは人間創造から始まる自分の民の王国前史を記述し、ダビテ王家の正統化を計ろうとしたからにほかならない。そして最初の原初史の部分では、
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