■モーセ五書

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■モーセ五書(律法の書ともいい創世記、出エジプト記、レビ記、民数記、申命記をいう) 創世記、出エジプト記、民数記、レビ記、申命記をモーセ五書といい、ユダヤ教では、律法の書(トーラー)として、聖書中の聖書、最も重要かつ基本的な正典とされている。それに続く、ヨシュア記、士師記などは、預言書や諸書として取り扱われている。このように、モーセ五書は、基本的な地位を占めているが、その成立は預言書や歴史書よりかなり新しく、補囚期以降、第二神殿再建後最終編集が終わったとされている(BC350~400頃)。総督ネヘミヤの書記官(祭司)エズラの宗教改革時公布(ネヘミヤ記8章)し、エズラが読み上げたのが、このモーセ五書の元ではないかと言われている(ネヘミヤ9章6~37はモーセ五書の要約)。ペルシャの属州となったイスラエルが民族の独立性を維持するため、宗教祭祀共同体を再建理念とした祭司たちが、伝承として保存していたJ.E.D.資料を基本にして、P資料により大幅に改定加筆編集し、しかもモーセが書いた律法として権威付けたのがこのモーセ五書。そのモーセ五書の中心が、シナイ契約――
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