モーセ内、民数記、創世記

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民数記――J.E.P.D.の四資料よりなる 荒れ野でのカナン侵入準備、訓練と出来事――人口調査、出発準備、諸規定の追加、民の不満と反抗(渇き、飢餓)、指導権争い、祭司間の権威、部族間の優位性などの争いなどを克服して共同体の秩序が完成します。バラムの託宣、外敵の抵抗。嗣業の土地、聖戦、民族浄化(ペオル事件)。聖職者(アロン系)の権威の確立とレビ族生活保証など。特徴=誓約共同体の内憂外患の具体例と克服がしるされ、神の臨在とモーセのような優れた指導者がいたイスラエルの蜜月時代でも、荒れ野での浄化作用と信仰共同体の成長に40年一世代かかることが判ります。 申命記――J.E.P.D.の四資料 モーセの告別説教とされる、ヤーウエ宗教の核心。ヨシヤ王により発見されたとする律法の書(列王下22~23章)は、紀元前7世紀エルサレムで著述された原申命記のことで、これを捕囚後祭司達が修正増補したのが、この申命記とされる。エジプトの奴隷からの解放。自律/立の宗教。ヤーウエのみが支配者。ヤーウエと契約すれば、自律/立、土地、自由を保証する。「聞け、イスラエルよ。我等の神、主は唯一の主である」6章4節荒れ野の意義「主は荒れ野で彼を見出し、獣の吠える不毛の地でこれを見つけ、これを囲い、いたわり、ご自分の瞳のように守られた」32章10節神の選び=卑小だからイスラエルを選んだ。祝福と呪い=徹底的な必賞必罰。神の愛=回心と許し。契約の印としての律法。神を愛することが、律法を守ること――偶像(異教)の誘惑排除、三大祝日(過越祭など)祭儀、弱者保護などの律法。モアブ契約(祝福と許し)。後継者ヨシュアの任命、モーセの祝福、モーセの死と偶像化禁止〔墓なし〕特徴=五書の核心(律法の中心)ヤーウエ宗教の本質が全て盛り込まれている。今までの総括、復習。その集成が申命記。この律法を、モーセが神から貰ったとして権威付け、理念化絶対化している。1)神の自由と人間の自律の共存。自律/立と神の臨在、「今日」共に生きる神。
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