モーセ内、民数記、創世記

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おそらくバビロン補囚のなかで、ユダの祭司たちのクループによって形成され始めたと思われるが、完成したのはバビロン補囚が終わった頃であり(前6~5世紀)、更に後の時代に他の古い資料文書と結合され、モーセ五書の成立にいたる。即ち、J.E.D.P.各伝承資料などを祭司たちが第二神殿国家用に最終的に編集したのが、パッチワークとしてのモーセ五書である。なお、祭司文書の編述の仕方に類似する著述方法で歴史記述したのが、歴代誌で、紀元前3世紀の所産とされる。この歴代誌家の著作として、歴代誌上下と、エズラ記・ネヘミヤ記がある。歴代誌家は、申命記史家の歴史資料を用い、祭祀国家として、ユダヤ祭儀共同体の理想と信念を通じて歴史を解釈しなおし、新たな歴史書を編纂した。なお、歴代誌家によるその資料の編述は杜撰であり、その疎漏の例は枚挙にいとま無い。伝承された歴史を異様に歪曲し変造し、北イスラエル王国が存在したことを抹殺しようとしている。と聖書学者からは酷評されています。
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