第二章

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「さぁ、若菜ちゃん座って。クッキー焼いたの、クッキーは好きかしら?」  花柄のおぼんの上に薄いピンクいろのティーカップ、白いお皿の上には美味しそうなクッキーが並べられていた。 「大好きです。ありがとうございます」  お礼を言うと愛さんはニッコリ笑ってソファーに腰かけた。私も空の隣に座った。 「ママ、若菜ねー勇希君のこと聞きたいんだってー」 「勇希君のこと? 勇希君と何かあったの?」  愛さんは私と空の顔を交互に見つめた。
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