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「間違えてはいない。貴女は私のシルビアだ。20年待ったんです。」
「20年って……。私、20歳になったばかりよ?おかしいじゃないシャスタ。どういう事なの?」
この言葉で、シャスタは単なる自分の思い込みではなく、彼女がシルビアの生まれ変わりだという事を確信した。
「良いでしょう。説明しますのでこちらに来て下さい。」
彼女をナイト2000へと導く。
「すごい車ね。こんなの初めて見るわ。でも……懐かしい気がするのはなぜかしら……。」
「貴女がシルビアだからです。」
微笑んで彼が言う。
「と、とにかく説明して。」
シャスタは一呼吸おいて説明を始めた。
「話は20年前に遡ります。私が26で貴女は23。初めての結婚記念日を1ヶ月後に控えていた時でした。貴女は仕事中に怪我をして……永遠の眠りについたんです。」
永遠の眠りと聞き、申し訳なさそうな顔をするマクファーソン。
「私は貴女の後を追うつもりでした。でも貴女の遺言が私に生きる希望を与えました。私の命は永遠だから……自分の生まれ変わりを待っていてくれと……。貴女はそう言い遺して逝ってしまった……。」
悲しげなシャスタの顔を見て、聞いた事を後悔した。
そんな彼女にシャスタが微笑む。
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