78人が本棚に入れています
本棚に追加
/179ページ
俺の家は帝都で一番の権力と財産を持っていた。
いわゆる王族だった。
そこの長男である俺は、未来は次期当主で王子だった。
その次期当主な俺は、ある日、自分の家の中庭で昼寝をしていた。
「カケル様」
眠っていた俺を、誰かが起こした。
「はぁ~。何だイルカか、どうした?」
大きな欠伸をした後、上半身を起こした。
彼女の名前は『イルカ』
俺の同い年の専属のメイドで、幼なじみだ。
「お食事の用意ができましたので、お呼び致しました」
「あぁ、すぐに行くよ」
俺は立ち上がり、屋敷の中へ入った。
まさかこの日、俺に命の危機が迫っていたことに、まだ俺は気付かなかった。
最初のコメントを投稿しよう!