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「あっ、それ分かります。安全装置が働くんですよね」
「そうだ、死人が出たら困るから責任者が決めたんだ」
なるほど、結界を張って死人を出さないようにしている訳か。
「そろそろ始まるぞ、説明は終わりだ」
その時、空に花火が打ち上がった。
大会の始まりだ。
それから2時間、とうとう自分の番が回って来た。
対戦相手は隣のクラスのレベル3、初めての試合なので凄く緊張していた。
「大丈夫ですよ、今までの兄との訓練を学んだ事を思い出せばきっと勝てますよ」
クリスとの訓練、厳しい訓練だったが一回も勝てなかったことが今でも心残りだった。
でも、今ならその成果が出せるかもしれない…
その時、会場で自分の名前を言われ俺は立ち上がった。
「行って来るな」
俺はそれだけ言って、控え室を飛び出した。
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