78人が本棚に入れています
本棚に追加
「なんだ、王子様は案外頭悪いんだ」
さっきまで戦っていた彼はそう呟いた。
「そうみたいだね、これで意味が分かるかな?」
新しく現れた男は、俺に目掛けてナイフを投げた。
「うわっ!」
ギリギリ交わしたが、ナイフが肌にかすり、少し血が出た。
「血…」
俺は全てを把握した。
此処は結界の外、そして相手は二人。
「俺を狙っているのか…」
俺は小さな声で呟いた。
「兄さん、時間がもったいないよ。早く始めようよ」
「そうだな…じゃあ死んでもらいますか!」
兄さんと呼ばれた男はナイフを投げた。
最初のコメントを投稿しよう!