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僕は坂神 珎(さかがみ たから)
今実技試験の模擬戦が始まるんだけど……相手は学年No.3の狩谷(かりや)なんだよ。
「始め!!!!」
「お前みたいな落ちこぼれが……俺様と試合?…………ナメてんじゃねぇぞ!!」
ナメるも何も……僕が決めたんじゃないのに……
「お前みたいな奴一撃で仕留めてやる!閃け!!怒りの雷電……《ブリッツ》!!」
その瞬間、僕に向かって一筋の閃光が走ってきたが、僕にはどーすることもできない。
「……」
避けることもできず、吹っ飛ばされる僕……
「そこまで!!」
審判がそう試合の終了を告げた瞬間、僕にはほとんど意識は無かった。
(痛いなぁ……)
「大丈夫か!?」
視界に、『天才』そう呼ばれる親友の姿が飛び込んでくる。
「無駄なことすっからだよブァーカ!てめえみてぇながクズが俺様に勝てるわけねぇだろうが!!」
あまり動けない僕の背中をさすりながら、その声の主を睨み付ける親友。
「狩谷ぁあ……!!」
「いいよ……飛鳥(あすか)……」
僕はそう言ってふらふらと立ち上がる。
飛鳥は僕の体を支えながら狩谷を一度きつく睨み付け、あまり動けない僕を医務室に連れていってくれた。
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