BSS #4 『東雲草の去りて』
2/6
読書設定
目次
前へ
/
27ページ
次へ
ついこの前まではあれだけ暑かったのに、もうコートが要るくらいに寒くなっていた。 彼が徴兵されて、もう一カ月になろうとしている。 俺の家の玄関には、まだ東雲草が咲いていた。 「お前、いつまで咲くつもりだ。他のアサガオ達はとっくに枯れちまったぞ」 この東雲草に話しかけるのが俺の日課になっていた。 もともとこれは彼が丹精込めて育てていた東雲草だった。 彼が輸送列車に乗る前日に、俺にくれたものだ。
/
27ページ
最初のコメントを投稿しよう!
1人が本棚に入れています
本棚に追加
広告非表示!エブリスタEXはこちら>>
前ページへ
次ページへ
スターで応援
0(あなた 0)
小さく
文字
15
大きく
狭く
行間
1.8
広く
白
黒
クリーム
ゴシック体
明朝体
まとめてページ表示
指定なし
5ページ表示
10ページ表示
15ページ表示
ページコメント表示
ページスタンプ表示
最後に読んだページを自動で保存
最初のコメントを投稿しよう!