BSS #4 『東雲草の去りて』

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――咲くさ。私の命ある限り、そいつは私だ。枯れるはずがないだろう―― 嘘だ。 ありえない。 そんなはずはない。 俺は東雲草を懸命に元気にしようとした。 だが東雲草は日ごとに萎れ、そして。 枯れた。 枯れてしまった。 俺は、彼の実家へ走った。 俺の家からは大して遠くない。 二つ、三つと角を曲がり、最後の角を曲がった瞬間。 彼の家が見えた。 特に何も変化は見られない。 呼び鈴を鳴らそうと、扉の前に立った。 その時だった。
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