BSS #4 『東雲草の去りて』

5/6
前へ
/27ページ
次へ
ヒラリ。 俺の足元に、赤い色をした紙が舞い落ちた。 郵便受けから落ちた物らしい。 ふと、見た。 ――戦死通知―― 俺は何も見なかった。 そうだ、これは夢だ。 朝起きたらアサガオはちゃんと咲いてるんだ。 俺は、家に帰る。 かえって、ただ、布団にもぐりこんだ。 眠れず、幾度となく目を覚ました。 外はえらく寒いというのに、俺は汗をかいていた。 いやな夢を見た。 それも、何度も、何度も。 そして、朝になった。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加