BSS #4 『東雲草の去りて』

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俺は、玄関へ飛び出た。 東雲草は、枯れたままだった。 全てが無意味に感じられた。 俺はそのまま、首を右へ回した。 紅に染まった草木ばかりだった。 秋が、訪れていた。 夏の花の東雲草。 秋に咲くはずはない。 咲くはずはないのに。 俺は必死で、あの藍色の花を探す。 それでも。 いくら探しても。 あの凛とした、藍色の花は。 何処にも、なかった。 ~#4 Fin~
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