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[積極的な人だな]
そう思った。
彼女の誘いで、病院内の食堂で食事をする事になった。
「お忙しいところすみません、どうしても気になってる事がありまして」
彼女はコーヒーを啜りながら上目使いで切り出した。
「気になる事って、公園の?」
公園へは読書をしに行っていた。別に隠す事でもないし素直に言ってみようと思った。
「はい、あまりしっかりは見えなかったんですが、毎日来られてたので雰囲気で覚えられました」
彼女はあの時も目が追いきれてなかった。やはり目が悪るかったんだ。
「いつも本読みに行ってたんだけど、まあ季節も良い頃だしね。それより、それなんだけど」
僕はスケッチブックを指指し彼女を見た。やや大人びた顔立ちだが、どこか幼さを感じさせる。恐らく20前後、同じ歳くらいか。
「あ、趣味と言いますか、下手なんですけど見られますか?」
彼女がスケッチブックを差し出して来た。
音楽でも絵画でも、僕は芸術に魅力を感じる。それだけに絵には大変興味がある。下手というのは建前だろう、いつも持ち歩いてるようだし、趣味という事ならそれなりの技量なのだろう。
僕はスケッチブックを受け取り開くと、反射的に声をあげてしまった。
「え…これって…」
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