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場所が決まって安堵したのと、彼女と話せる幸せが重なる。話しが弾み気付けば二時間の時が過ぎていた。
僕は時間の流れに気付かず、ただただ彼女との会話に酔いしれた。そしてそれは、咲にとっても同じ事のように思えた。先にその時間の流れの早さに気付いたのは咲の方だった。
「いけない!もうこんな時間…すみませんこの後、また病院に行かねばならないので…」
咲は別れを惜しむように言った。その言葉がとても嬉しく、そして悲しかった。明日が楽しみで仕方がない。
「じゃあ明日、楽しみにしてる」
僕は電話を切った後、大きく息をはいた。
……付き合う前はとっても痛いという格言。これは取り消しておこう。
明日が楽しみだ。
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