春のピクニック

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そこの角を曲がったところで公園がある。 心臓の鼓動が歩数を重ねるにつれ大きくなっていった。 「い…胃が痛い…」 緊張のしすぎで再び胃が痛くなってきた。 心臓が飛び出るくらい、とにかくドキドキしている。 「30分もこれから待たなきゃいけないのか…」 ある意味耐久戦だ。 待つのは構わないが、緊張との戦いになるため辛い。夢と緊張は紙一重だ。 角を曲がり公園が見えた。 ……… …… … 「ま…待った…?」 「いいえ、今来たところですよ」 咲が満面の笑みで答えてくれた。 [そんなばかな…] 約束よりも30分も前に 到着したのに、すでにいるとは… まさか自分が「待った?」と聞く側になるとは… ていうか、時間ピッタリに来ないで本当に良かったと思った。まさか30分以上も待たせるなんて間違ったって出来やしない。一瞬でいろいろな事が思い起こされた。
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