BAR:∞

2/12
468人が本棚に入れています
本棚に追加
/71ページ
  「別れよ?」 いきなり告げられた別れの言葉。 俺は、何が何だか分からなくて、彼女と別れた後もフラフラと街を歩き続けた。 カラン… 音のした方に目をやると、電飾で彩られた小さなバーがあった。 何でか分からないけど、惹き付けられて、バーに足を踏み入れた。 カラン… 先程と同じ音が鳴り響いて、店内からいらっしゃいませ、と声が聞こえた。 俺は一人、カウンター席に腰掛けた。 特に何を頼むでもなく、ぼーっとしていたら、店員さんが話し掛けてきた。 「…お兄さん、どないしたん?」 …え…? ふいに囁かれた言葉に、少し驚いて顔を上げる。 どないかしたような顔してたかな…  
/71ページ

最初のコメントを投稿しよう!