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「別れよ?」
いきなり告げられた別れの言葉。
俺は、何が何だか分からなくて、彼女と別れた後もフラフラと街を歩き続けた。
カラン…
音のした方に目をやると、電飾で彩られた小さなバーがあった。
何でか分からないけど、惹き付けられて、バーに足を踏み入れた。
カラン…
先程と同じ音が鳴り響いて、店内からいらっしゃいませ、と声が聞こえた。
俺は一人、カウンター席に腰掛けた。
特に何を頼むでもなく、ぼーっとしていたら、店員さんが話し掛けてきた。
「…お兄さん、どないしたん?」
…え…?
ふいに囁かれた言葉に、少し驚いて顔を上げる。
どないかしたような顔してたかな…
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