BAR:∞

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  二人は驚いた様子で固まっていたけど、気にせず続けた。 「店員さん…えと…おくらさん?…クビにせんといてください!」 そう言うと、オーナーさんは表情を険しく変えて、 「…顔は格好えぇし、勿体ないのも事実やけど…、パフォーマンス出来な、人数足りへんからな…」 「じゃあ、俺が変わりにやります!」 勝手に口が動いて、気が付いたらそんなことを口走っていた。 二人共ポカーン顔や… 「や、は、えと…」 「…なら、ちょっとやってみて。」 さすがは、オーナー。 オーナーは直ぐに立ち直って鉄のグラスを渡してきた。 …しゃぁない…乗り掛かった船や。 オーナーから鉄のグラスを受け取ると、店員さんがやっていたのを思い出しながら、グラスを躍らせた。 完成したカクテルをオーナーに差し出すと、ガシッと両手を握られた。  
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