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でも良く考えてみたら、選抜される人間は三百人。平均的に分けられていると考えれば、一つの街に一人いれば良い方だ。
まさかな……
次の言葉が放たれるまでの俺は、そんな甘い考えを胸の内に抱いていた。
「その子、ナビーって言うらしいんですけど、その子から出されたもの見たらパニックになっちゃって……」
思わず頭を抱えた。
自傷気味に話を進める奈々ちゃんの気持ちが痛いほど良く分かる。
ナビー……お前ってヤツは!
この子もMFB(?)に強制参加させられたのか……
そうだよな。どんなに順応性が高くてもいきなり魔法って言われても信じられないもんな。当然の反応だよな……
魔法とか言われるなら、まだ莫大な遺産が貴方のものになりました!って弁護士が急に現れる方が信じられるし。
それよりも気になるあある。それは―――
「なぁ、その出されたものって?」
俺の時は何も出されず、ルクシオが口頭で説明して魔導書を手渡しで渡されて終わっただけだった。
ナビーは映写係でまるで関係していない。
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