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「ん~今日も良い具合に鋭いなぁ」
理解が進むにつれて魔法の精度は上がっている。
それにしても今日はなんか調子が良い。
もしかしたら呪文の詠唱なしで魔法が発動できるかもしれない―――
俺が短い期間だが、魔法について俺なりに研究した結果は、前文を含めた呪文は使用者の魔力の一部の補助として使用されているらしいということ。そして、その魔法の構成に関係しているらしいということ。
また、その魔法陣でその魔法について完璧に理解することができれば、その魔法のキレや威力はちゃんと理解する前の数倍にも膨れ上がるということ。
だから俺は、呪文は使用者の補助と魔法の構成、魔法陣の理解はその魔法の精度に深く関わりがあるという結論に至った。
夜までは時間がある。覚えられる魔法の復習は全部終わった。………つまり、目的を見失った。
「………よし、やることないし、呪文の詠唱なしで魔法を発動させてみるか!」
理論上は、発動可能なんだ。なら、やってできないことはない。
魔法陣を思い出す……魔法の本質を理解する……魔力をその魔法の構成を理解しながら、理想の形を思い浮かべて、必要な分放出する………
一つ一つ、魔法の成り立ちに必要不可欠なことを思い出しながら、ゆっくりと魔力を練っていく。
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