開戦×下見

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  いきなり大切な人って言われても―――ん~、あんま良く分かんないんだよね。 強いて言うなら、やっぱ智樹かな?でも、智樹には奈々ちゃんがいるしなぁ。 「うーん……大切な人。母さん……なんか違うよなぁ……うーん――――あっ!」 大切な人がどうのこうのの前に負けなきゃ良いんだろ?簡単じゃんか、いざとなったら逃げれば良いんだもん!敵前逃亡?上等上等、逃げちゃいけないってルールないし!何事もポジティブに行かなきゃね! この状況で、思考キャンセル。兎にも角にも勝ちまくる!って選択肢を選んだ自分。我ながら天晴れ。 さーて、もう日が暮れるな。ペース上げて帰ろう。今日の晩飯何かな? ―――― ――― ―― 「ただいま~」 俺は山までの道のりの5キロを走って行っていた。 魔法を使うには、魔力の他にも体力が必要だということを実感した。そのため、必然的に体力作りも行っている。 「……あら、カズ君!おかえり。もうちょっと待っててね?もうすぐご飯できるから。何ならお風呂入っちゃう?」 台所からエプロン姿で出迎えてくれる母さん。
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