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『コホン……では、MFBの開会式に先駆けて主催者であり全ての神であるアルテミス様から直々に挨拶がある。私語厳禁だ。心して聞け!』
そこで視点が変わるのか、ルクシオの姿が光の中から消えた。
「やっほー!私がアルテミスだよ~。今回は――って何よルクシオ……」
ルクシオが消えた次の瞬間、金髪の幼げな少女が光の画面いっぱいに映し出された。
その少女は自分のことをアルテミス、つまりは神だと言っている。……いや、待てよ。俺らってその子によって産み出されたの?
俺が人類史上最大の疑問にぶつかった瞬間、焦ったように走って来たルクシオによってアルテミスは丁重に画面から消えて行った。
アルテミスがルクシオに連れられ見える範囲からいなくなって数分、俺は軽く鬱っていた。
アル……俺らってあんなのに創られたのか………何かショックだな。遊び感覚で自分たちが存在させてもらってるなんて、なんか理不尽だ。気に入らない。
それから更に数分、アルが戻ってきた。
一体何をしてたんだか………
さっきとは全く違う落ち着き払った態度で画面の前に立つ。何をするつもりだ?
『コホン……私がお主らの創造者であり、万物の神であるアルテミスだ。―――』
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