768人が本棚に入れています
本棚に追加
びくっとして、振り向き様に相手に銃口を向ける。
普通なら引き金に指をかけたはず。
でも、既に俺の手の中には銃は無かった。
ガチャッと鈍い音を立てて地面に落ちる。
本当にこの瞬間、時が止まったと思ったんだ。
目の前にいたのは、透き通るような水銀の髪に人形みたいな白い肌。
ルビーの瞳が真っ直ぐ俺を捕らえている。
まさに脳内はカオスだった。
だって、俺の好みを集結した様な子がいるんだから…
唖然としていると、その子は警戒しながら近づき、傍にしゃがみ込んだ。
すごく…近い…
暫く沈黙すると、相手がゆっくり口を開く。
「…猫…」
「…えっ?」
ね、猫?
最初のコメントを投稿しよう!