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「…まあ、後で話す。今は本題に移るぞ」
真っ直ぐ見つめると、二人の目付きが変わった。
「恐らく親父の言っていた人身売買の会場は、ここだ」
ゆっくりと教会を指差す。
どちらも信じ難いような表情だ。
「さっき奴隷も見かけた。それに、小さな教会に大型車はいくら何でも違和感がある」
「確かに…」
鈴が小さく頷いた。
翼は早速連絡を取っている。
「鈴は後から来た数名と会場へ。翼は俺に同行しろ。後は外に逃げられないように、各入口に着いてくれ」
「「御意」」
簡単な指示を出すと、同時に返事をして、鈴は他の召使いの所へ行った。
俺と翼は裏口から潜入する。
なんとしても、セレナちゃんが売られる前に止めさせなければいけない。
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