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中に入って行けば行く程、予想通りの甘ったるい香りが体にまとわりつく。
気分が悪くなるのを堪えながら、ステージ裏らしき所に着いた。
そこには、生気を抜かれた様な奴隷達がいた。
「…酷いな」
「ええ…必ず助け出しましょう」
「当たり前だ。俺のノルンを売られて堪るか!」
この発言をした後、ハッとする。
ヤバい…口が滑った。
「ノルン?」
翼がきょとんとしながら見てくる。
俺は苦笑して誤魔化そうとする。
でも、翼には通用しなかった。
「お気に召された方がいらっしゃったのですか?」
微笑みながら聞いてくる。
翼なら良いかと思って、小さく頷いた。
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