768人が本棚に入れています
本棚に追加
桃色の唇が、柔らかな艶を帯びる。
そっと指でなぞっていると、ガチャッとドアが開いた。
「セレナー、そろそろ始まるよ?」
「…ぅ、ぅん…」
慌ててリップをしまうが、少女に見られてしまった。
「あれ~、セレナは化粧に興味ないんじゃなかったっけ?」
相手はニヤリと笑いながら見つめてくる。
私が俯いていると、小さくため息をつかれた。
「その感じは…恋かな?もしかして奴隷で誰か好きになったの?」
この胸の高鳴りが…恋?
そっと胸に手を当てると、いつもより早く動いていた。
私は、あの人に恋心を抱いてしまったの?
そう考えるだけで顔が熱くなる。
最初のコメントを投稿しよう!