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気を取り直し、小さく咳払いをして再び話しかける。
「…かれ「あなた、兄さんの何なの?」
「はいそこぉ、無視はダメだよ~…」
半泣きになりながら言うが、無視された。
「兄としての威厳が…」
「元々無いに等しいです」
項垂れて落ち込んでいるのに、更なる追い打ちをかけてくる鈴。
俺って女性に弱いのか?
それとも、ただのヘタレ?
どんよりと、キノコでも生えてきそうな雰囲気で隅でいじけていると、翼が優しく頭を撫でてくれた。
「…俺、翼の彼女になりたかった」
「ええ!?//は、早まらないで下さい!」
赤面になりながら、慌てて揺さぶってくる。
翼はからかい易いし、面白い。
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