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逃げた所に、鈴さんと翼さんがいた。
慌てて物陰に隠れる。
「由羽さんは働き者ですよね」
「そうね…」
聞くつもりはなかったのに、耳に自然と会話が流れ込んできた。
あたふたしながらも、興味本位で聞き耳を立てる。
「陸斗様のためって感じがして健気ですし」
「そうね…」
気のせいかな?
鈴さん、さっきから素っ気ない返事しかしてない気がする…
「鈴さん?」
「何?今忙しいの」
「…怒ってますか?」
その一言とほぼ同時に、ガンッという音がした。
びくっと反応して、そっと様子を伺う。
「…気づいたなら…私の前で他の子の話をしないで」
「鈴…さん」
もしかして…嫉妬?
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