冷たい右手
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「ねぇアレ見て」 と彼女が公園の方を指さして言った。 速度を少し落とし、ちょっと乗り出して振り返るように見ると、ブランコに赤いスカートの女鋸が一人で乗って遊んでいた。 「何だろ? こんな時間にね」 気になって更に速度を落とし、周りに親がいるのか? とキョロキョロしたが親らしき姿もない様子。 橋を渡りきり車を止め二人で見に行くと、ブランコは前後に乱れなく揺れていたけれど女鋸はいなくなっていた。
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